私たち新市町に生まれ育ったものには、藍の香りと木綿のぬくもりをもった「備後絣」が、心のふるさととして輝きをもって生きています。また同時に、唄い踊り継がれてきた「備後絣音頭」にも同様の愛着と誇りをもっています。
「備後絣」は江戸末期、新しい技法を考案した富田久三郎の文久絣が始めとされ、以後、発展・変遷ののち昭和26年に衣料品統制が廃止されるのを機に飛躍的に発展を遂げます。
「備後絣音頭」は、このような時代背景のもと、昭和27年戦後の混乱のあとの地域の団結と更なる地場産業の発展を願って生まれたものと思われます。同年11月、作詞 木下夕爾、作曲 鈴木けんご、振り付け 若柳世舟によって作られた「備後絣音頭」が、素盞嗚神社において盛大に踊られました。以後、産業構造の推移にかかわりなく、ふるさとの宝として唄い踊り継がれた「備後絣音頭」でしたが近年、誕生時を知るお年寄りから、振りの間違いを指摘されることが多くなりました。現在は、お年寄りからの助言・指導をいただき、「誕生の思い」を伝承し、正しく継承していく最後の機会と思います。
そこで、次のような取り組みを始めたいと思います。
まず、唄をCD化すること、振り付けを検証し手本となるものを映像化して次世代へ残すことが早急な課題です。
また絣音頭以外にも埋もれ忘れ去られようとしているものの調査、保存も必要です。このような取り組みを継続することは、人づくり、地域づくりに大きな成果を生むと考えます。
2011年は富田久三郎没後100年にもあたります。是非以上の主旨をご理解頂き、ご協力をお願いいたします。
2010年末、備後絣音頭を次世代へ継承するため、「備後絣音頭をつなぐ会」を立ち上げました。
年が変わって、本年、活動の充実を図り設立の意図を確かなものにするため、福山市協働のまちづくり基金による「ふくやまの魅力づくり事業」の助成金下付を申請しました。3月11日、奇しくも、東日本大震災発生の日でした。
大震災に伴い発生した大津波は、過去に例のない高さに達し、沿岸部を中心に、2万余の尊い命を奪いました。
さらに、津波の被害を受けた福島原発から放たれた放射能は遠く広い地域を汚染し、今なお警戒区域として、人々の帰りを拒み続け、未来ある子どもたちへの影響も含め、多くの人々の暮らしを奪いました。
しかし、心のふるさと、郷土の芸能、文化まで押し流したかに思えた東北に、夏祭りの季節がやって来ると、先が見えない中、被災地では、“復旧・復興・心をひとつに!!”と魂を鼓舞するかのように、伝統の祭りが規模を縮小しながらも、地域の力で行われました。
そのことが、ふるさとに元気を与えているとメディアが伝えていることに、私たちは改めて、地域の絆の大切さ、伝統・文化を次世代へつなぐ意味を実感しました。
「備後絣音頭」は地場産業発展の喜びと愛着のもとに誕生し、今もなお、地域の愛着の中に脈打っています。
「備後絣音頭をつなぐ会」は、これからも、ふるさとの宝「備後絣音頭」を誕生の思いとともに、未来へ継承し、ふるさとの誇りと、伝統を基礎として湧き出るエネルギーとともに、絆づくり、地域づくりを目指します。
性別 | 女子 |
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年齢 | 5歳 |
出身地 | 新市 |
好きな色 | 藍色 |
好きなこと | 備後絣音頭 |
(仮称)備後絣音頭(郷土の伝統文化)を次世代へつなぐ会立ち上げ
新しくレコーディングしたCD完成、踊り指導用DVD完成。初代「つなぎびと」認定
備後絣の祖、富田久三郎像移設記念式典(没後100年)
「備後絣音頭 出前講座」開始。吉備津一宮市立大祭で踊り奉納始まる
「備後絣ふるさとマップ」製作。ギャラリー「つなぎの舘」完成
子ども三味線教室スタート
素盞嗚神社祇園大祭で踊りの奉納始まる
ファッションショー「備後絣に親しむ会」開催
つなぎびと劇団 音楽劇「絣の里」上演
イメージキャラクター 着ぐるみ「かすりん」完成
市制施行100周年事業「福の山百選」で備後絣音頭が宝部門で1位 総合8位になる
着ぐるみ「かすりん」による保育園児との交流始まる
備後絣音頭が市長以下訪問団によりハワイ・マウイ島で踊られる
「語りびと」発足。勉強会始まる
マツダ財団による市民活動支援団体に選ばれる
「踊り人」組織が活動を開始し「つなぎびと」「踊り人」「語りびと」「キラキラ子ども三味線教室」の4つの組織で活動するつなぐ会が完成する
ひろしま文化振興財団より文化活動支援団体に選ばれる